海外を拠点とする合法のネットカジノで遊ぶことで違法性を問われることはありませんが、もし国内を拠点に運営しているネットカジノの場合は摘発される可能性があります。
日本国内では公営ギャンブル以外の賭博の運営は規制されているため、国内でネットカジノが運営されていれば摘発の対象となるのです。

実際に「ドリームカジノ事件」というネットカジノが摘発されたケースがあり、このネットカジノは国内を拠点に運営されていました。
この事件はテレビのニュースなどでも報道されたので、知っている方も多いかもしれません。
ここでは、違法運営のネットカジノが摘発されたドリームカジノ事件を詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。

ドリームカジノ事件の概要

2016年6月に、ネットカジノ「ドリームカジノ」が摘発され関係者5人が逮捕されたのがドリームカジノ事件です。
この事件以前にも違法カジノの摘発は多くありましたが、インカジ店のような店舗を構えた施設が対象で、オンライン上で遊ぶネットカジノで逮捕者が出たのはドリームカジノ事件が初めてでした。
逮捕された関係者は賭博法に違反したとして起訴され、執行猶予付きの懲役1年6ヶ月～3年の判決となりました。

ドリームカジノが違法と判断された原因

事件当時はすでに多くのネットカジノが運営されていましたが、なぜドリームカジノだけが摘発の対象となったのでしょうか？

国際的にネットカジノを運営するには、ネットカジノの運営が認められている国でライセンスを取得する必要があります。
もし、ライセンスを取得せずに運営されているネットカジノがあれば、それは違法であり摘発の対象です。
摘発を受けたドリームカジノもまた、キュラソー島の合法的なライセンスを取得しており条件的には問題はありませんでした。

ところがドリームカジノは、拠点を海外ではなく大阪に置いていたことが発覚したため、摘発の対象となったのです。
ネットカジノの運営に必要なライセンスを取得しても、日本国内では賭博法でカジノの運営が禁止されているので、ドリームカジノは違法と判断され摘発される結果となりました。

ドリームカジノの利用者も摘発されたのか？

摘発されたドリームカジノは1万人近い人々が利用していましたが、プレイヤーも摘発の対象となったのでしょうか？
例えばインカジ店のような違法カジノが摘発された場合、そこで遊んでいた客も単純賭博罪で逮捕される可能性があります。
ドリームカジノ事件では国内にあった拠点が摘発されため、捜査当局によって顧客名簿も押収されており、利用者の身元もすべて判明していました。

しかし警察は利用者の摘発には踏み切らず、電話による指導などの軽い処分のみで済んだそうです。
そもそも、ドリームカジノは海外に拠点を置く合法ネットカジノという触れ込みだったので、国内に拠点がある違法ネットカジノだとはプレイヤー側が判断できなかったというのが、警察が逮捕に踏み切らなかった理由のようです。

しかし、中にはドリームカジノのアカウントに貯めていた勝利金の払い戻しを受けられなかった運が悪いプレイヤーもいたそうなので、やはり違法ネットカジノはリスクが高いと言わざるを得ません。

ドリームカジノ事件がネットカジノ界に与えた影響は？

ドリームカジノ事件が起きた同じ年には、ほかにも立て続けにネットカジノ関連の摘発が続いた時期でもありました。
それまで違法賭博の摘発といえば店舗型のインカジ店が中心でしたが、オンライン型のネットカジノも摘発の対象となるということが明確になったのです。

しかし、これらの事件以降に特にネットカジノに対する風当たりが強くなったということはなく、以前よりもネットカジノの利用者は増え、娯楽のひとつとして世間に認められている状態となっています。
依然として日本国内ではネットカジノを規制する法整備は進んでおらず、違法でも合法でもないグレーゾーンという立場が続いているのです。

つまり、海外を拠点とする合法ネットカジノで遊ぶだけなら、違法性を問われることはありません。
しかし、ドリームカジノのように国内を拠点とするネットカジノは違法なので、ネットカジノ選びは慎重にする必要があります。

現在、日本国内ではカジノ法案が成立しIR誘致の実現に向けて動いており、これに関連してネットカジノ関連の法整備が進む可能性も指摘されています。

まとめ

違法運営のネットカジノが摘発されたドリームカジノ事件を詳しく解説してきましたが、参考になったでしょうか？
ドリームカジノの最大の問題点は、国内に拠点を置いていたことで、もし海外で運営されていればライセンスも取得しているので、ほかの合法ネットカジノと同じように摘発されなかったでしょう。

繰り返しますが、日本国内からネットカジノで遊ぶことは違法性を問われません。
しかしドリームカジノのように国内で運営されていると、プレイヤーも摘発の対象になる可能性もあります。
このようなトラブルを避けるためにも、できるだけ信頼性と実績がある大手ネットカジノを選ぶようにしましょう。